牛すじは、その独特のプルプルとした食感と旨味が魅力の食材ですが、調理には少し手間がかかるイメージがあるかもしれません。
特に「下処理」は、初めて扱う方にとってはハードルが高いと感じるポイント。
しかし、実は「水だけ」を使った簡単な方法で十分に臭みを取り除き、美味しく仕上げることができます。
このシンプルな手法は、特別な材料や道具を必要とせず、初心者にもぴったり。
本記事では、牛すじを水だけで下処理する基本手順や、失敗しないコツ、さらにその後のアレンジレシピまで詳しく解説します。
失敗しない!水だけで牛すじを下処理する基本手順
牛すじを水だけで下処理する方法は、シンプルで誰でも挑戦しやすいのが特徴です。
以下に、具体的な手順を詳しく説明します。
準備するもの
- 牛すじ … 適量
- 水 … たっぷり入る鍋に適量
- 大きめの鍋
- 包丁やキッチンバサミ(必要に応じて)
手順
- 牛すじを下ごしらえする
牛すじを流水で軽く洗い、余分な脂や汚れを取り除きます。大きい塊の場合は、適度な大きさにカットしましょう。この工程で、後の調理が楽になります。 - 牛すじを水に浸して火にかける
鍋に牛すじを入れ、たっぷりの水を注ぎます。強火で加熱を始めます。徐々に水が温まり、表面にアク(白い泡や汚れ)が浮いてきます。 - アクを丁寧に取り除く
沸騰したら弱火にし、浮いてきたアクをこまめにすくい取ります。この作業を丁寧に行うことで、臭みを取り除きやすくなります。 - じっくり茹でる
弱火のまま、1~2時間を目安に茹でます。この間に牛すじの脂が溶け出し、柔らかくなります。水が少なくなった場合は、随時追加してください。 - 湯を切って冷ます
茹で上がったらざるにあげてお湯を捨て、軽く流水で表面を洗います。これで下処理は完了です。
水だけで臭みを取り除くコツと注意点
牛すじの下処理で重要なポイントは、「臭みをしっかり取り除くこと」です。
水だけで行う方法はシンプルですが、いくつかのコツと注意点を押さえることで、仕上がりが格段に良くなります。
- アクをしっかり取る
アクは牛すじの臭み成分が凝縮されたものです。茹で始めてアクが浮き上がってきたら、丁寧に取り除きましょう。取り残すと臭みが残る原因になるため、スプーンやおたまを使ってこまめにすくい取ります。 - 流水で洗う
茹で上がった牛すじは、一度流水で軽く洗うとさらに臭みを減らせます。脂や溶け出したタンパク質が残っている場合があるので、触りながら確認して洗い流しましょう。 - 時間をかけてじっくり煮る
短時間で済ませようとすると、脂肪分や臭み成分が十分に溶け出しません。1~2時間ほど弱火でじっくり煮ることで、臭みが取り除かれ、牛すじが柔らかくなります。
水だけで下処理した牛すじを活用した簡単アレンジレシピ
下処理済みの牛すじは、そのまま料理に活かせる万能食材です。
ここでは、家庭で手軽に作れるアレンジレシピを3つご紹介します。
牛すじの甘辛煮込み
材料(2~3人分)
- 下処理済みの牛すじ … 300g
- 醤油 … 大さじ2
- みりん … 大さじ2
- 酒 … 大さじ2
- 砂糖 … 大さじ1
- 生姜(薄切り) … 1かけ
- 水 … 200ml
作り方
- 鍋に牛すじ、生姜、水を入れ、中火で加熱します。
- 沸騰したらアクを取り、醤油、みりん、酒、砂糖を加えます。
- 弱火にして蓋をし、30分ほど煮込みます。
- 煮汁が少なくなり、牛すじが柔らかくなったら完成です。
牛すじのカレー
材料(4人分)
- 下処理済みの牛すじ … 400g
- 玉ねぎ(薄切り) … 2個
- 市販のカレールー … 1箱
- 水 … 適量
- お好みの具材(じゃがいも、にんじんなど) … 適量
作り方
- 牛すじを一口大に切ります。
- 鍋に油を熱し、玉ねぎを飴色になるまで炒めます。
- 牛すじと他の具材を加え、水を注ぎ、中火で煮込みます。
- 具材が柔らかくなったらカレールーを入れ、溶かします。
- 弱火で10分ほど煮込み、味を調えたら完成です。
牛すじのおでん風煮込み
材料(3~4人分)
- 下処理済みの牛すじ … 300g
- 大根(輪切り) … 1/2本
- ゆで卵 … 4個
- こんにゃく … 1枚
- 水 … 500ml
- 白だし … 大さじ4
作り方
- 大根は下茹でし、こんにゃくは一口大に切ります。
- 鍋に水と白だしを入れ、牛すじ、大根、こんにゃく、ゆで卵を加えます。
- 中火で加熱し、沸騰したら弱火にして1時間ほど煮込みます。
- 味が染み込んだら完成。お好みでからしを添えてどうぞ。
まとめ
牛すじは、その手間をかけた分だけ美味しさが際立つ食材です。
特に下処理は、料理全体の味を左右する重要な工程ですが、実は「水だけ」で簡単に行うことができます。
じっくり茹でて柔らかく仕上げた牛すじは、おでんや煮込み料理、カレーなど、さまざまなメニューに活躍します。